変形性膝関節症は整骨院でも対応できる?
2025.05.14

変形性膝関節症は、膝の痛みや変形を引き起こす慢性的な病気です。診断や治療は医療機関でなければ行えませんが、整骨院でも症状の緩和を目的とした対処が可能です。そこで今回は、医療機関で変形性膝関節症の診断を受けた方に向けて、その症状や原因、整骨院でできる施術や効果について解説します。膝の痛みでお困りの方は、ぜひ参考にしてください。
堺市南区泉ヶ丘にあるきぼう鍼灸整骨院では、身体のさまざまなお悩み・ご質問等の相談も承っていますのでお気軽にご相談下さい。
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目次
変形性膝関節症とは

変形性膝関節症は、膝の関節にある軟骨がすり減ることで強い痛みを引き起こす、慢性的な病気です。
軟骨は関節内でクッションの役割を果たしていますが、年齢を重ねたり膝にかかる負担が長期間に及んだりすると、徐々に減ってしまいます。その結果、骨同士が直接こすれ合って痛みを引き起こすのです。
症状は痛みにとどまらず、膝関節の変形や動きの制限なども現れ、立つ、歩く、階段の上り下りをするといった動作が大変になってきます。放置すると徐々に痛みや変形が強くなり、さらに日常生活へ支障をきたすことになります。
変形性膝関節症は、完全に元の状態に戻すことが難しい病気です。しかし膝まわりの筋肉を鍛え、生活習慣を見直すことで、症状を和らげたり進行を遅らせたりできます。
変形性膝関節症になる原因
変形性膝関節症の原因として一般的なものを解説します。
加齢
加齢により膝の関節にある軟骨が減り、徐々に変形が進みます。軟骨は本来クッションの役割を果たしますが、減ってしまうと骨同士が直接こすれ合い、炎症を起こしてしまうのです。
筋肉の衰え
筋肉は関節を保護する役割を担っています。特に膝まわりの大腿四頭筋(だいたいしとうきん)は、歩行や階段の上り下りの際に膝へかかる衝撃を吸収してくれます。
筋肉が衰えるとその役割を果たせず、関節への負担が大きくなってしまうのです。
肥満
肥満の方は、変形性膝関節症のリスクが高いです。膝には常に体重の4~6倍もの負荷がかかっているといわれており、体重が増えるほど膝への負担が大きくなります。
O脚
O脚の方は膝の内側にかかる負担が極端に大きくなり、軟骨がすり減ってしまいます。これによりさらにO脚が悪化し、変形性膝関節症に進行していくのです。
ホルモンバランス
ホルモンバランスの変化が軟骨の維持に影響を与える可能性があります。閉経後に変形性膝関節症になる方が多いことから、エストロゲンという女性ホルモンの減少が関わっていると指摘されています。
生活習慣
和式の生活では、畳にあぐらや正座で座ったり、和式便座で深く膝を曲げたりすることが多々あります。このような動作が日常的に続くと、膝関節への負担が増え、変形性膝関節症のリスクが高まります。
変形性膝関節症の主な症状

変形性膝関節症の症状は、進行の度合いによって変化します。初めのうちは痛みが出ても休めば楽になりますが、症状が悪化するにつれて痛みがとれにくくなり、歩くのが困難になっていきます。
下記で詳しい症状をみていきましょう。
初期症状
初期症状では、主に下記の動きの際に痛みを感じます。
・普段よりも長い歩行
・椅子からの立ち上がり
・階段の上り下り
・正座
・急な方向転換
特徴的なのは「動き始めの痛み」です。朝起きたときや長時間座ったあとに立ち上がると、痛みを感じる方が多いといわれています。
生活への支障はほとんどなく、安静にしていれば痛みは和らぐでしょう。
中期症状
中期症状ではこわばりが強く出てきて、膝の曲げ伸ばしが難しくなります。徐々に関節が変形してO脚やX脚に進行すると、立ったり歩いたりして体重をかけたときにきしむ音がする場合もあります。
痛みは動き始めだけでなく歩行中にも現れるようになるため、長い時間歩けなくなってしまいます。見た目の変化も自覚するようになり、膝に水(関節液)がたまって腫れたり熱をもったりする方もいるでしょう。
中期では安静にしていても、痛みがとれにくくなります。
進行期・末期症状
膝の軟骨がほとんどなくなって変形も顕著になり、立ったり歩いたりといった動作がとても困難になります。変形の影響により身体のバランスが崩れ、股関節や足首、腰などが痛くなる場合もあるでしょう。
さらに動いていないときに痛みを感じる方もいるため、日常生活に大きな支障をきたしてしまいます。こうなると外出する機会も減ってしまい、社会的な活動が制限され、さらに脚の機能が衰える悪循環に陥ってしまうのです。
整骨院が変形性膝関節症に対してできること

変形性膝関節症に対して整骨院ができることは、次の通りです。
痛みの軽減
整骨院では痛みの軽減を目的に、手技療法やマッサージなどの施術を行います。施術により、固くなった筋肉の緊張がほぐれ、血行が促進されて症状が緩和されます。
また無意識にとっている姿勢や、身体の使い方のクセが痛みを引き起こしている場合もあり、施術の対象は膝だけにとどまりません。
単に痛む箇所への施術だけでなく、全身のバランスを見て正しい姿勢や歩き方のアドバイスもします。膝への直接的な介入と身体の使い方のアドバイスの両面から、痛みの軽減を図ります。
膝関節の可動域のサポート
ストレッチやモビライゼーションにより筋肉の柔軟性や関節の動きを改善させ、可動域(動く範囲)を向上させます。膝の可動域が狭くなると曲げ伸ばしに支障が生じるため、日常的な動作が困難になるだけでなく、股関節や足首にも負担がかかり、別の部位に痛みを引き起こすことがあるのです。
整骨院の施術ではすり減った軟骨の再生はできませんが、可動域の向上を図ることで、膝の動きがスムーズになる可能性があります。
まとめ
変形性膝関節症は、軟骨のすり減りによって痛みや変形などが起こる慢性的な病気です。加齢や筋力の低下、生活習慣などが原因で起こるといわれています。
放置すると変形が進み、日常生活へさまざまな支障をきたす可能性があります。痛みの強さや生活への支障の度合いに応じて、専門医を受診したり整骨院に通ったりすることが大切です。
堺市泉ヶ丘にあるきぼう鍼灸整骨院では、お客様一人ひとりに合わせた施術と、生活習慣を改善するアドバイスをしています。施術後はご自身で管理できるようにお手伝いしていますので、膝の不調が気になる方はぜひきぼう鍼灸整骨院へお問い合わせください。